先日、開業届に関する記事を執筆しました。個人事業主として営業を始めるにあたり、はじめの第一歩の申請ですね。
この開業届けですが、ご紹介した紙で提出する方法の他に、『e-Tax』というシステムを使っても申請することができます。今回はこのe-Taxについて、基本的な機能をみてみましょう。
✓e-Taxとは?
最初に、e-Taxとは何者でしょうか?
e-Taxとは、正式には「国税電子申告・納税システム」といいます。
税務署に行ったり、郵送で送ったりしなくでも下記の手続きをインターネットを通じて行うことができます。
- 所得税・消費税・贈与税・印紙税・酒税など、納税の申告
- その他税に関する調書・届け出・申請
- 税金の納付
- e-Taxに対応したソフトウェアを利用しての会計処理・データ作成
✓e-Taxでできること
改めて、e-Taxでできることを確認してみましょう。
利用可能な手続きは、e-Taxのホームページに一覧があります。
正直、できることが多すぎて全てを紹介することができません。一般的に個人事業主の方が行う手続きはほぼ全てできると思ってよいでしょう。
以下、よく使うと思われる申告・手続きについてみてみます。
①所得税の確定申告
最も利用率が高いのが所得税の確定申告でしょう。
確定申告をe-Taxで行えば、郵送・持参の手間が省けます。税務署の列に並ぶ必要も無いですし、もしも訂正があった場合にも、申告期限内であれば、訂正したうえで再送信するだけです。
また、e-Taxで申告すれば、源泉徴収票・2年目以降住宅ローン控除の借入金年末残高証明・寄附金控除証明書など、添付が必要な書類の提出を省略することが可能です。
他に、青色申告をしている方は、e-Taxで申告をすれば、10万円の控除を受けることができます。
②開業届の提出
前回の記事で紹介しました、開業届ですが、e-Taxで申告を完了することができます。
税務署に提出に行く場合は、書類の移動や印刷など、2-3時間はかかってしまいます。こういった時間を節約して、時間単価を高めていくことも個人事業主にに必要なスキルです。
✓e-Taxを利用するためには
便利なe-Taxですが、個人情報や収支の情報など、他人に知られてはいけない情報をやりとりするためセキュリティは厳しく、利用するための手続きが少々煩雑です。以下の流れで手続きを行うことになります。
- 利用者識別番号の取得
- 電子証明書の取得
- 手続きを行うソフトの選択
利用者識別番号の取得については、パソコン、またはスマートフォンがあれば取得が可能です。ただし、マイナンバーカードとマイナンバーカードを読み取る機械(ICカードリーダーライタやマイナンバーカード読み取りに対応したスマートフォン)をお持ちであれば、マイナンバーカードを使用して取得をした方が、利用者識別番号の入力を省けたり、後々の手間を省けるので検討した方がよいでしょう。
電子証明書の取得は、マイナンバーカードを取得していれば電子証明書の代わりになります。
マイナンバーカードを使用しない場合の電子証明書の取得については細かく解説をしてくれているサイトがあるため、URLを記載します。即日取得できるのはよいのですが、正直マイナンバーカードの方が手続きが楽です。
【徹底解説】最短1日! ビックリするほど簡単な「電子証明書」の取得方法
最後に、手続きを行うソフトを選択して申請を行うことになります。
✓確定申告も開業届もe-taxを使えば自宅で完了

e-Taxは一度登録をすれば毎年、自宅で確定申告を完結させることができる便利なシステムです。
24時間いつでも申請ができたり、青色申告の控除額が増えたり、申請時の提出書類を省略できたり、たくさんのメリットを享受することができます。
一手間を我慢することで、ずっと手間を省き、時間単価を増やすことができるe-Tax、是非とも利用しましょう。
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[…] e-taxについてはこちらの記事で解説しています。 […]